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2013/6/22 AM0:00 ※R-18

※R-18、陽介女体化(後天)注意
ものすごっっっく今更ですが、陽介お誕生ハピバ!な小説です。折角書いたのと、読みたい!と仰ってくださった方がおられたので、開き直ってアップしてみます(>_<)
陽介お誕生日おめでとう!!!!!ぺよんの子は皆それぞれとてもかわゆいいい子ですが、陽介がいてこそだと思うのです。陽介に出会えてよかった!これからも一方的に愛し続けたいと思います(笑

あえてにょた(後天)、あえて大学生パラレルです。ご都合主義でひたすらにすみません。
一話一話は短いですが、2013年6月22日の、0時、10時、13時(予定)、19時(予定)を書くつもりです。今週日曜くらいまでには多分全部あげられるかと。

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誕生日に何が欲しいか、と尋ねると、彼女は可愛らしく小首を傾げた後、はにかむようにして笑った。
「お前といられれば、それで十分だよ」
と。
「――分かった。22日は陽介も丸一日、開けておいて。ああ、できれば次の日も」
てきぱきとスケジュールを調整してゆく孝介に、陽介は何の疑いも持たず嬉しそうに頷く。孝介がどれだけ無茶なことを考えているか知りもせずに。

 


2013年6月22日、土曜日。花村陽介、19歳の誕生日である。
猛勉強の末、東京のそこそこの大学に合格した陽介は、今は月森家に居候の身だった。一人暮らしをするつもりだった陽介と、二人暮しをするつもりだった孝介に、家に住めばいいと勧めてくれたのは孝介の両親である。合格が決まってからあれよあれよという間に話が進み、いつの間にか陽介の扱いは孝介の「婚約者」になっていた。
陽介はまだ体が女になってから一年と少しかた立っておらず、正直結婚などという話は考えられなかったが、孝介は大学を卒業して安定した収入を得られるようになったら結婚すると豪語している。いわゆる、結婚を前提としたお付き合いというやつだ。陽介の抱える複雑な事情を案じる両親は、孝介ならばと諸手を上げて喜んだ。孝介の両親にも気に入ってもらえたようで、随分と可愛がってもらっている。二人の中は両家公認である。
その上、孝介の両親は今度は今年の春から数年スパンの海外勤務になってしまい、家には年に数えるほどしか帰ってこない。実質、毎日が新婚生活と言って差し支えないレベルだ。男同士なのに互いを愛し、体を重ね、いつかは別離の日が来ることを覚悟していたのに、世界はこれ以上ないほど自分に都合よく回っている気さえする。辛いことも多々あったが、トータルで見ればお釣りがくるほど幸せだ。これ以上の幸福を望んだらばちが当たるに違いない、と、陽介は常々思っていた。
「――誕生日、おめでとう。生まれてきてくれて、ありがとう」
0時きっかり、日付が変わった瞬間に、意外にロマンチストの孝介があまい声と笑顔で囁く。居間の座り心地のよいソファに並んで腰掛け、甘えるように彼の肩に寄り掛かりながら、陽介は言祝ぎを受け入れた。
「へへ、ありがと。なんか改まって言われると照れるな」
出会った年は事件を追っていたため誕生日所の騒ぎではなく、まだただの親友だった。去年は遠距離恋愛をしていたため、電話で話すのが精一杯だった。記念日を共に過ごすことができるようになったのは、出会ってから三年目の今年が初めてで、感動も一入である。当たり前のように抱き寄せられ、当たり前のように胸に顔を埋めながら、陽介はずっと気になっていたことを尋ねた。
「なぁ。言われた通り、今日も明日もバイト入れなかったんだけど、何してくれるんだ?すげー気になるんだけど」
孝介はにこり、と思わず見惚れるほど綺麗な笑みを浮かべた。途端にはしった嫌な予感に、陽介は反射的に逃げの姿勢に入る。しかししっかりと腰に回された腕がそれを許してはくれない。
「陽介、言っただろ。オレといられればいいって。それってつまり、オレが欲しいってことだよね」
陽介は今、数週間前の自分の言動を激しく後悔していた。孝介はどこからか新品のコンドームの箱を取り出し、器用に片手で中身を出す。陽介はこれから自分の身に降りかかることを想像して泣きたくなった。
(やばい、これはやばい!!!)
孝介は涼しい顔をして性欲が強い。おまけにおかしくらい体力もある。男同士の時でさえ手加減せず抱かれた後は体がガタガタだったというのに、男と女という決定的に差が出た今は、本気を出されたら壊れてしまうかもしれない。普段でさえ有り余る孝介の欲を受け止めきれず、陽介が泣いて懇願してしぶしぶ引いてもらうことが多いのだ。真っ青になった陽介の額にキスを落とし、孝介は淡々と言う。
「ご希望にお応えして、今日は一箱使い切るくらいの勢いでがんばりたいと思います。明日は流石に足腰立たないと思うから休養日ってことで。食料は買い込んできたから、陽介が食べたい物なんでも作るよ。ケーキもあるし」
「…っ、無理だから!何個入ってると思ってんのソレ!!」
「え、12個」
孝介はコンドームをローテーブルの上に置くと、陽介の纏ったパジャマ代わりのシャツをぺろりと捲った。後は寝るだけだったため下着を付けていない白い胸がぷるりと揺れる。孝介は捕食者の笑みを浮かべた。
「おいしそう」
「ちょちょちょちょっと待て!!!今日は、俺の、誕生日だろうが!!なんでこうなるワケ?!」
「だって陽介が、オレのこと欲しいって言ったから」
陽介の抵抗を軽々と封じ、孝介はシャツを脱がせ、ピンク色の突起をぱくりと口に含む。舌先で転がすとそこはあっという間に硬く尖った。
「ふあっ…!」
口での愛撫をしていない方の頂は、指先で摘まむようにして刺激を与える。形良く、孝介の手から溢れることも足りないこともない丁度良い大きさの胸は、陽介の息遣いに合わせてぷるぷると震えた。見上げれば陽介は唇を噛みしめ必死に声を抑えている。孝介は苦笑しながら彼女の体をソファに押し倒した。
「声、我慢する必要ないっていつも言ってるのに」
「ばか、っ、俺が恥ずかしい、んだよ…!」
抗議の声はキスで封じる。唇を合わせたまま、孝介は夢中で陽介の胸を揉みしだいた。すっかり陽介の体から力が抜けたところで、孝介は彼女を一糸纏わぬ姿にすると、大きく足を割り開いた。既に蜜を零し始めている蕾にそっと指を這わせ、丹念に愛撫する。自分の下肢から響く、くちゅくちゅという卑猥な水音に羞恥を煽られ、陽介は泣きそうになった。部屋の明かりは煌々と点いたままで、あられもない格好をさせられている自分と、全く乱れていない孝介の様子が嫌でも目に入る。自分の秘部から抜き差しされる彼の長い指を見ていられず、陽介はせめてもと目をきつく瞑った。しかし孝介はそれすら許さない。
「目、開けてよ」
「やだ、やだっ」
目を閉じたままいやいやと首を振れば、やおら膝裏に手を入れて足を抱え上げられる。制止の声を出すよりも早く、孝介の舌が信じられない場所を舐め始めた。
「!!!!」
電流のような快感が下腹部から体中を駆け巡り、陽介は声にならない悲鳴を上げた。熱くてざらついた舌に敏感な芽を舐められる度、信じられないほどの快楽が生まれる。けれども恥ずかしすぎてどうしても素直に気持ち良いと受け入れられない。びくびくと体を震わせながら、陽介はちいさな声で「やめて」と懇願した。孝介の耳は逃すことなく願いを捉え、困ったように顔を上げる。
「…ごめん。泣くほど、嫌だった?」
ぽろぽろと涙を零しながら頷く陽介に、孝介は情欲の気配を散らして髪を優しく撫でてやる。
「ごめん」
「お、まえ、いつも、強引すぎ、なんだよ!」
みっともない泣き顔を見られたくなくて陽介は腕で顔を覆うが、孝介によってそっと外され、雫を舌で舐め取られる。彼の銀灰の瞳には先程までの欲の気配はどこへやら、どこまでもやさしい色が宿っていた。孝介は穏やかな声で言う。
「だって陽介が言ってくれないから。いつも言いたいこと飲みこんじゃうんだから、今日くらい我儘言ってよ。何が欲しいとか、どこに行きたいとか。じゃないと本当に、オレをたっぷりあげる方向になるよ?」
孝介は返事を待っている。陽介はまだ混乱する頭で懸命に考えたが、欲しいものも行きたい場所も特には思いつかなかった。必要なものは全て足りている。寧ろこれ以上望んだらばちが当たるほどに。行きたい場所も今はこれといってない。というより、孝介と一緒ならどこでもいいのだ。考えた末、陽介は以前と同じ答えを返した。
「お前といられれば、いい」
「どこまで無欲なの、お前…」
孝介は大げさに溜息を吐くと、ぽすり、と陽介の首元に顔を埋めた。さらさらとした銀糸の髪を撫でてやりながら、陽介はゆっくりと囁く。
「だって、お前以上に欲しいモンなんてないし。お前といられるならどこだっていいし」
「…ああもう!」
孝介は珍しく煮詰まったような声で叫ぶと、いとおしくてたまらないとばかりに陽介の頭を撫で回す。くすぐったさに身を捩ると、孝介も目尻を下げて微笑んだ。
「明日、じゃなくてもう今日か。は、寝坊しよう。ブランチ食べて、まだ見てないDVD見て、ケーキと一緒に三時のお茶して。夕飯は気合い入れて作るから」
「うん」
「明日は元気があったらドライブがてらアウトレットにでも行こうか。映画もいいな。この間、見たいって言ってたやつあるだろ」
「うん、うん」
「それから」
孝介は陽介の耳元に唇を寄せ、低い声を注ぎ込む。
「やっぱりオレを、あげたいな。うんと気持ちよくするから」
情事の時だけ使われる孝介の声は、麻薬のように陽介を支配する。ぞくり、と背筋を駆け上がる甘い痺れに抗うことなく、陽介は自分を組敷く男の首に腕を回した。
「…一箱とかはホント無理なんで、お手柔らかに、お願いします…」
孝介はにこり、と微笑んだ。
「善処します」

 


NEXT(2013/6/22 AM10:00)

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