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2013/6/22 AM10:00 ※R-18

※R-18、陽介女体化(後天)注意
ようたん記念小説です。今度はお風呂場です。洗いっこです。…髪の毛をですから!
この話はひたすらイチャラブしてる二人を書きたかっただけなので、文章もいつもより雑で大変恐縮なのですが、考えるな感じろ!で読んでいただけると助かります(>_<)

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「……ん…」
意識が浮上する感覚。しかしまだ完全に覚醒には至らず、過敏になった神経だけが外界からの刺激を拾う。髪をやさしく撫でる大きな手がある。あたたかな肌がすぐ傍らにある。見知った気配にゆっくりと瞳を開ければ、そこには自分だけに見せる表情で微笑んでいる孝介がいた。
「おはよう」
「…はよ…」
甘えるように彼の胸に頭を擦りつけると、細いがしっかりと筋肉の付いた腕が心地よい強さで抱き寄せてくれる。その胸板に、拾い背中に縋った昨晩の記憶が蘇り、陽介は途端に顔を赤くした。
(そういや俺、あのまま…)
自分が寝ていたのは、孝介の部屋の彼のベッドだった。居候だが陽介は自分の部屋を用意してもらっており、専用のベッドもある。だが少しでも孝介と一緒にいたいため、体を重ねない夜であってもどちらかのベッドで共に眠ることが多かった。孝介の両親が留守だからといって羽目を外し過ぎている自覚はあるが、今更彼の温もりを離すことはできない。見れば自分は孝介の大きなシャツを着せられ、ぐちゃぐちゃだったはずの体は綺麗に清められている。孝介が整えてくれたのだろう。益々恥ずかしくなって陽介は顔を上げられなくなってしまった。
(にしても、昨晩のコイツは、本っ当に…すごかった)
気持ちよくするとの宣言通り、昨晩はたっぷりと孝介を与えられた。達した回数は2回だが、いかんせんその内容が濃すぎる。最後には陽介が失神してしまったほどだ。当の本人はとっくに起きていたのだろう、いつも通りの端正な顔には疲労の色はなく、すっきりとしている。
「体、大丈夫?」
「…あんまり、大丈夫じゃ、ない」
昨晩の残滓か、体の芯にまだ熱が燻ぶり残っている。腰はじんわりと痺れ、まだ孝介が中にいるような気さえする。全てを包括してそう答えると、孝介は気遣うような目線を向けた。
「風呂、湧いてるよ。入る?」
こくり、と頷くと、孝介は起き上がり、陽介の体にシーツを巻き付けた。訳が分からず瞬きを繰り返している陽介の背中と膝裏に腕を回すと、ひょい、と彼女の体を抱き上げる。いわゆる姫抱きというやつだ。
「!お、降ろせ、ばかっ!!」
「まぁまぁ。年に一回だし」
孝介は楽しそうに笑っている。陽介は寝起きで力の入らない腕を必死に振り上げ、彼の胸板に叩き付けたが、びくともしない。
「危ないなぁ。落とすよ」
ふざけて一瞬だけ腕の力を抜かれ、陽介は慌てて彼の首に齧り付いた。孝介は満足げに笑う。きゃあきゃあと騒ぎながらバスルームに到着すると、シーツとシャツを剥がれバスルームに放り込まれた。外から「着替え用意しとくから」と言われ、陽介は釈然としないまま熱いシャワーを頭から被る。
(甘やかし、すぎだろうが)
あまりに至れり尽くせりすぎる。子供ではないのだ、風呂場へ歩いていくことも、着替えを用意することだって容易いのに、孝介はこうして陽介を甘やかす。気を抜くと際限なく甘えてしまいそうで、陽介が必死に己を律しているのを孝介は知らないのだろう。シャワーを止め、体を適当に洗ってから、熱い湯の張られた湯船に体を静める。体に蓄積されていた疲労や、凝った想いが、汗と共に流れていくような気がした。
「――陽介、オレも一緒に入っていい?」
「ダメ」
ノックの後に顔を出した孝介に、陽介はきっぱりと拒絶の意を示す。しかし孝介はめげない。数分に渡る屁理屈と押し問答の末、根負けした陽介が許可を出すと、孝介は喜々として入ってきた。
(相変わらず、いい体してんなぁ)
昔は自分も同じ男だったというのに、孝介の裸身を直視することができず、陽介はぶくぶくと湯船に顔を沈めた。均整の取れた彼の体は妙な色香を放っていて、どうしても抱かれた記憶に結びついてしまう。孝介は陽介の心境など露も知らぬとばかりに、悠然とシャワーを浴び、体を洗っている。自分ばかりが意識しているようで気恥しくなり、陽介は体を隠すようにして立ち上がった。
「お、俺、先出るわ」
「もう?まだ髪、洗ってないだろ。洗ってあげるから頭出して」
「や、いいって!ガキじゃあるまいし」
「オレがやりたいの」
伺うように顔を覗き込まれ、陽介は言葉に詰まる。彼女は孝介のこの顔に弱いのだ。しぶしぶ湯船に戻り、頭を出すと、孝介は鼻歌でも歌い出しそうなほど上機嫌で陽介の髪を洗い始めた。シャンプーを絡ませた彼の大きな手が、頭頂部、襟足、サイドと絶妙な力加減で移動してゆく。美容室などでもそうだが、他人に頭を洗ってもらうのはなかなか気持ちいい。
「なぁ、面白いの?俺の頭なんか洗って」
泡と湯が入らないよう目を閉じているため表情は見えないが、孝介はご機嫌である。
「楽しいよ。他の人の髪は触りたいとも思わないけど、陽介のは触りたい」
きっと彼は蕩けそうなほどやさしく微笑んでいるのだろう。陽介は閉じた瞼の裏に、孝介の笑顔を容易く浮かべることができる。その格好良さに想像だけで頬が熱くなる。
(ちくしょう、どんだけ俺、コイツのこと好きなんだよ!)
出会って三年目になるのに、彼への想いは上限を知らない。毎日共に居るのに飽きるどころか深まってゆく。孝介が好きで好きでどうしようもなくて、おかしくなってしまいそうで、陽介は籠った熱を逃そうと熱い息を吐いた。
「目、瞑って」
ぬるめのシャワーで丁重に泡を流される。リンスも済ませ、ふかふかのタオルで水気を拭われた。一連の動作を終え孝介は満足げに微笑む。
「はい、終わり」
「…サンキュ。あのさ、俺も、お前の髪、洗ってもいい?」
孝介は軽く眼を見開くと、あどけない仕草でこくり、と頷く。場所を交代して孝介を湯船に入れると、陽介は彼のシルバーグレイに指を入れた。芯のある銀糸の髪にそっと湯を掛け、丹念に泡立てる。黙って頭を差し出している孝介が、子供みたいに洗い合っていることが楽しくなり、陽介も微笑んだ。
「かゆいところはございませんかー」
お決まりの台詞を言うと、孝介は「大丈夫」とくぐもった声で応える。シャンプーを流し、リンスをポンプから押し出しながら、陽介は感慨深そうに呟いた。
「なんか、さ。ヘンな感じだよな。あの頃は俺、男で、林間学校とかでお前と普通に一緒に風呂入っても何ともなかったのに。つか、俺が女になってる時点で何もかもおかしいよな。こうしてお前と一緒にいられて、皆に認めてもらえるなんて…夢みたいだ」
「夢じゃないよ」
孝介はもう一度言う。
「夢じゃない。オレ達が望んで、叶えたことだ。そんなに自信がないんだったら、現実だって理解するまで体に叩き込んであげようか」
俯いているため表情は見えないが、本気の色を声に感じ、陽介は慌てて首を横に振る。
「結構です!つかオマエ、どうしてそう何でもかんでも体の方にいくの?!」
「だってそうしないと陽介が分かってくれないから」
悪びれた様子のない孝介に溜息を吐きながら、陽介は彼の髪からリンスを洗い流す。濡れて貼り付いた髪が邪魔なのか、いつも垂らしている前髪を掻き上げた孝介は新鮮で、陽介は思わずまじまじと彼の顔を見てしまった。
彼自身は目つきが悪いと言っているが、決してそんなことはない。吸い込まれそうな不思議な色を湛えた銀灰の瞳は陽介を惹きつけてやまない。常は隠された額を出すことで、大人っぽさがぐんと上がっている。高校時代、同性だった陽介の目から見ても彼は格好良かったが、今はもっともっと格好良く、色っぽくなった。視線に気付いた孝介は悪戯っぽく笑う。
「水も滴るっていうやつか。惚れなおした?」
「ばーか。自意識過剰すぎ」
認めるのも悔しくて陽介は毒づく。全てお見通しとばかりに孝介はその両腕を伸ばし、彼女を抱き締めた。
「折角だし、一緒に入ろうよ」
逆らうこともできず湯船の中に引きずり込まれ、膝の上に向かい合って座らされる。太股に当たった硬い感触に陽介は体を強張らせた。
「……お前」
「朝だし」
言われて納得しかけた陽介だったが、風呂に入ってきた時の彼の姿を思い出して首を振る。
「嘘つけ!俺、嫌だからな!」
孝介はにこり、と威圧的な笑顔を浮かべると、陽介の細腰をいとも容易く掴んで浮かせ、敏感な肉芽を先端でなぞる。突然の刺激に思わず高い悲鳴を漏らした陽介に、孝介は綺麗すぎる笑顔を向けた。
「陽介、ダメだよ。中までちゃんと、指入れて洗わないと。まだ濡れてる」
孝介は指を一本、まだ昨晩の蜜が残っている蕾へと侵入させる。滑りを残したそこは呆気ないほど簡単に彼の指を飲み込んだ。ぐちゃり、と中を掻き混ぜられ、陽介は体を震わせる。浴槽に張った湯がばしゃりと跳ねた。
「ふ、あ、やめ」
「綺麗にしてあげる」
言葉とは裏腹に、孝介の手は清めるどころか更に蜜を増やそうと蠢いている。孝介が指を動かすたび湯が体内に侵入し、いつもと違う熱さに頭がくらくらしてきた。腹の中が滾っている。渦巻く熱に体を支配され、助けを求めるように陽介は孝介に縋りついた。逞しい胸に己のやわらかなふくらみが当たり、潰れる様は今でも慣れない。けれども、感じる快感は間違えなく女のもので、もう男の時のことは思い出せなくなってきている。
縋るように抱きついてきた陽介の額にひとつキスを落とし、孝介は尋ねる。
「ここで、入れてもいい?」
溢れた蜜で滑りのよくなった蕾の入口に、猛った自分のものの先端を擦りつける。はしったあまい痺れに陽介は震えた。
「んッ……ダ、メ…」
陽介とて早く孝介が欲しいが、辛うじて残った理性でなんとか拒絶の意を示した。避妊をせずに挿入すれば妊娠の可能性がぐんと高まる。孝介も理解しているのだろう、苦しそうに溜息を吐くと、陽介の体を抱えて湯船から立ち上がった。
「ちょ…!お前、いきなり」
孝介は用意してあったバスタオルでおざなりに体を拭くと、そのまま自分の部屋に陽介を連行する。いくら女になったとはいえ、人間一人を横抱きにして軽々と運べる孝介の腕力に陽介は改めて関心するしかなかった。
「うわっ」
ぽすり、と裸のままベッドの上に投げられ、次いで彼の体が覆い被さってくる。噛み付くような性急なキスに必死に応えながら、陽介はこれほどまでに孝介に求められることに、自分でも持て余すほどの歓喜に包まれていた。
「陽介」
彼がその澄んだ声に情欲を混じらせて名を呼ぶ。首に腕を回すことを返事とすると、片足を抱え上げられ肩に担がれた。風呂の中ですっかり解された場所に、いつのまにかコンドームを付けた孝介のものが宛がわれる。貫かれ、揺さぶられ、熱い迸りを感じてまた陽介の意識は遠退いてゆく。深淵に落ちる直前に見えた置き時計の短信は、間もなく10に差し掛かるところだった。

 


NEXN(2013/6/22 13時)

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