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ファインド・アウト ※R-18

※R-18、パラレル注意
お久しぶりの更新がこれか…!という感じですみません。あたまのわいた単発パラレルです。続きそうだけど続きません多分。
陽介とセンセイが幼馴染でモデル。二人は恋人。陽介のおじいちゃんは高名な人物写真家で、センセイはおじいちゃんにカメラを習っていて、実は撮られるよりも撮る方がすき。陽介を撮りまくります。
陽介の誕生日の朝、センセイが陽介のNIKUBOUとかをフレームインしてハァハァするへんたいなはなしです。さらっと書いてみましたが実はとてもへんたいな内容です。
この後、陽介のおじいちゃんの前で公開えっちとかするかなーと思ってたのですが、ちょっと私のハートがそこまでがんばれなかったのでここで終☆了です!わたし、最近、主花を見失ってるかもしれない…

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 ――パシャ。
 瞬きのような音がすぐ傍で聞こえる。けれどもそれは陽介にとって、愛しい人の吐息と同じくらい、否、それ以上に馴染んだものだ。だから眠りを妨げる要因にはならない。それに、この部屋にいるのは自分と彼だけ。ということは、音を立てているのも彼であるから、何ら心配する必要はない。彼は絶対に自分を傷付けたりはしないから。
 ――パシャ、パシャ。
 シャッター音は続く。重すぎもせず、軽すぎもしない、耳ざわりの良い音は、彼の愛機だと分かる。きっと彼は今、真剣な表情で白いシーツに埋もれる自分をフレームに収めているのだろう。眉根を軽く寄せ、左目を瞑ってファインダーを覗き込む。男のくせに長くて量のある睫が小さな覗き窓に当たる。陽介の大好きな、さらさらの銀糸の髪を時折鬱陶しそうに掻き上げながら、骨ばった長い指を器用に動かし、右手で露出とシャッタースピードを、左手で絞りを調節する。ただひたすらに陽介に狙いを定めて。そしてレンズ越しに捕らえるのだ。
 ――パシャリ。
 彼と自分の体温でぬくまったシーツは、とけてしまいそうなほど気持ちが良い。遮光カーテンがあるはずの部屋は既に明るく、レースを通して朝の清廉な光が陽介の上に降り注いだ。眩しさに陽介は布団に潜る。くすり、と笑みの気配がした。
「陽介。起きて」
 澄んだ声に名前を呼ばれると、それだけで嬉しくなる。もう十七年も一緒にいるのに、彼の声も、体も、心も、すべてが陽介を魅了してやまない。彼が欲しくて、欲しがらせたくてどうしようもなくなる。昨日もぐちゃぐちゃのどろどろになるまで抱き合ったというのに、舐めるように肌を這う視線を感じたら、体の奥から散らしたはずの熱がせり上がって来る。まだ眠りの園にいたいのに、腰から這い上がって来る疼きのせいですっかり目が覚めてしまった。それでもあたたかな世界から外に出たくなくて、陽介はますます深く掛布に包まる。
「だめだよ、それじゃ撮れない。ほら」
甘い甘い声で彼が言う。伸びて来た手に容赦なく布団を剥がれ、陽介はしぶしぶ身を起こした。
「…さむいんですけど」
「はいはい。こっち向いて」
拗ねて見せても、生まれてからずっと一緒にいる相棒には通じない。寝乱れ、はだけた胸元を隠しもせず、向けられたレンズを寝起きのあやうげな表情で見つめ返してやれば、孝介はにやりと口の端を吊り上げてシャッターを押した。
「うん。やっぱり陽介が、一番いい」
 人物写真では有名な写真家である祖父が撮った写真が関係者の目に留まり、モデルデビューを果たして早十五年。今も高校に通いながら事務所に所属し、それなりに名の売れたモデルとして活躍している。幼いころから祖父の被写体だった陽介にとって、撮られるということは息を吸うのと同じくらい当たり前だった。服と背景、光と空気、四角いフレームの中に自分という要素を組み込んでひとつの作品とする。己を通して主張をする時もあれば、ただ溶け込むだけの時もある。求められるままに表し、その身を差し出す。祖父の訓練のおかげか、それとも天性の才か、陽介は自分がどこに収まり、どのような表情を、動きを見せれば、一番良く映るのかを知っていた。勘に頼るだけではなく、勉強や努力も惜しみなくしている。迷いながらも自分の生きる場所はここだと決めたから。
「俺だって、お前がいちばん、キモチいーよ」
 婀娜っぽく陽介は笑い返す。撮られることに高揚感を覚えるようになったのはいつからだろう。自分を暴こうとするレンズを見返す度に快感すら覚えるようになった。親からもらった遺伝子は大層恵まれていて、陽介は美少年と評するしかない外見を持っている。どちらかといえば女性的な、ほぼ完璧に左右対称の整った顔。秀でた額に通った鼻梁。大きな瞳とそれを縁取る長い睫毛、薄く形の良い唇。少年のあやうさを残しながらも大人の男のものになりつつある、均整の取れた、決して病的ではないが細い体。男も女も、多くの者が惹かれ、陽介に熱視線を向けてくる。けれども目の前の男には敵わない。彼ほど陽介を熱くしてくれるものはない。
(ほんと、こいつ、格好いいよな)
 月森孝介。自分の幼馴染で、親友で、相棒で、恋人。同じ年で、家が隣で、母親同士が仲が良かったこともあり、文字通り生まれた時からずっと一緒だった。彼がいない生活など陽介には考えられないし、孝介も同じだろう。互いが特別すぎて、性別という壁を飛び越えて求めあうのにそう時間は掛らなかった。
 初めてのキスは小学四年生の時、年上のモデルがからかって陽介にキスをした後、孝介に「消毒」と同じことをされた。互いの精通を見届けて、慰め合うことを覚えたのは六年生の冬。そして、熱さに急き立てられるように繋がることを覚えたのは中学二年生の夏。以来こうして仕事や学校の合間を見つけ、親の目を盗んでは目合いあっている。
 孝介は格好良い。幼い頃からこの業界にいる陽介は自分の審美眼にそれなりの自信があるが、恋人の欲目を抜きにしても孝介は美しかった。細身に見えるがしっかりと筋肉の着いた肢体。整った相貌、とりわけ深い色を湛えた瞳と意志の強さを伺わせる目元が印象的だ。ぴんと延びた背中、手タレになれそうな綺麗な指先。澄んだ声。「キレイ」を詰め込んでバランスよく配置したらこんな感じになるのだろうと陽介はいつも思う。そんな彼は陽介から遅れること数年でモデルデビューを果たし、今は同じ事務所で活動している。知名度は陽介とそう変わらない。今や毎月雑誌のどこかに必ず二人の姿があるくらいだ。そんな孝介が、実は撮られるよりも撮る方が好きだと知っているのは、陽介と、二人の両親、そして孝介に写真を教えた陽介の祖父だけだった。
「今、何時?」
「まだ八時。十一時くらいに出れば間に合うから、まだゆっくりできるよ」
 尋ねれば、時計を見るまでもなく彼が答える。今日は陽介の誕生日だ。毎年、彼の生まれた日に、二人は決まって東京の郊外に住んでいる陽介の祖父の元へ赴き、写真を撮ってもらうことになっていた。学校には仕事だと話を通してある。実際のところ、仕事と言って差し支えはない。二人が二十歳になったら、幼い頃から撮り溜めた写真を出版すると祖父は言っているのだから。
(あと三年、か)
祖父の写真には影響力がある。それこそ山のようにある写真のどれが採用されるか分からないが、写真集として世に出れば、自分と孝介を取り巻く世界は何かしら変わるだろう。今のように手を伸ばせば触れられる距離にいられるかも分からない。変化は怖くもあり、楽しみでもある。結局、陽介は、モデルであることも、孝介も、諦めることはできないのだ。見えない未来に怯え暮らすよりも、陽介は今を全力で生きることを選んだ。
 さしあたっては体を支配する熱を吐き出したい。陽介は情欲を隠すことなく瞳に宿らせ、レンズに向かって手を伸ばす。勿論、触れることはしない。焦点が顔に合わせられたのが分かった。そしてシャッター。
「そのままでいて」
いつの間にかシャツにジーンズという部屋着になっていた孝介の股間は、不自然に盛り上がっている。彼も劣情を抱いているのが分かるのに、シャッターを切るスピードと静かな声は常と変わらない。いつまでそのスタンスが保てるか試してみたくなり、陽介は挑戦的な笑みを浮かべた。
「こーすけ」
名前を呼びながら、ゆっくりとパジャマ代わりのシャツのボタンを外す。ここは彼の部屋、彼のベッドで、陽介が今身につけているのは彼のシャツ一枚だ。それ以外は何も身に付けていない。背丈はそう変わらないのに、彼も見た目は細身なのに、肩と袖が少し余っているのが悔しい。ボタンを一番下まで外し、白いシャツを羽織るだけになると、陽介はつう、と自らの指でそのすべらかな腹を撫でた。
「なぁ」
「まだ、ダメ。だって一年に一回なんだし」
孝介は真面目な声で言う。常日頃から彼の被写体になっている陽介だが、裸体を撮らせるのは誕生日の日だけだと決めていた。そうでもしないと孝介は際限なく撮りたがるからだ。陽介としては視るだけではなく触れて欲しいのに、陽介だけでなくカメラも愛している恋人はいささか鈍感な所もある。
 陽介はほんの少しだけ残る羞恥を頭の隅に追いやり、足を開いて既に勃起していた己のものを握る。こくり、と孝介が息を呑んだのが分かった。それが面白くて彼は艶やかに笑う。
「まだ?」
「…まだ」
 孝介はベッドに腹這いになると、煽りのアングルで勃ち上がった陽介の性器をフレームに収めた。少しカメラを傾けたのは、陶然とした陽介の顔を入れたからだろう。昨晩男を受け入れた後まで臆面なく曝し、陽介は微笑む。
「ねぇ」
「そのまま」
パシャ、パシャ、とレンズが続けざまに瞬く。ファインダー越しに妊娠しそうなほど濡れた視線を感じ、陽介はぞくぞくした。
「んっ…」
握ったままの自身が大きくなる。堪えるのも限界で陽介は彼の手付きを思い出し、自慰を始めた。竿を下から上へ刷り上げれば、朝勃ちのせいもあり先端からとろとろと透明な液が溢れだす。やわやわと袋を揉み、裏筋を指の腹で辿る。いつも孝介がしてくれること。
「ふ、っ、あ、こ、すけ」
尻の穴がひくついているのが分かる。触られてもいない乳首はぴんと勃っていて、身動ぎの度に服と擦れて痛い。くちょくちょと卑猥な水音と、陽介の浅い息遣い、そしてシャッター音だけが部屋に響いた。
 「ね、え、まだ?俺、もぉ」
「うん。イって。自分の顔に掛けて」
孝介はにこり、と花も恥じらう綺麗な笑顔を浮かべると、陽介の体をベッドの上に押し倒し、膝で性器を強く擦った。絶妙の強さとジーンズのざらつきに、今にも達しそうだった陽介のものは呆気なく弾ける。
「ああ、っ、あ――!」
熱い迸りが先端から噴き出し、いつの間にか孝介が膝裏を掬い上げて肩に乗せていたため、陽介の頬に精液がかかった。常なら辟易する生臭さと熱さも、今は快感しか誘発しない。彼に見られている、撮られている、それだけで後から後から熱が溢れてくる。孝介は膝をフレームの端に入れ、息を殺してひたすらにシャッターを切っていた。陽介は快感の余韻に震えながら、レンズを通して彼を見る。かちり、と視線が合い、捉えた、と思った。
 孝介はカメラをそっとベッドの隅、壁側に置くと、頬に飛び散った陽介の精子を丁寧に舐め取る。達したばかりだというのに若い陽介のものはまた首を擡げ始めていて、孝介は嬉しそうにがちがちの自身を擦り付けた。
「あッ」
「陽介、すごいエロかった。また後で撮るけど、オレも限界」
珍しく上擦った早口で言い、孝介は素早くジーンズの前を寛げる。待ち詫びたように飛び出した彼の肉棒は赤黒く、既にてらてらと濡れていた。陽介は体の疼きを抑え、彼の体温が映ったカメラを手に撮る。マニュアルフォーカスは調整が難しいが、幾度も触らせてもらっているため使い方は分かっていた。気だるい体を起こし、膝立ちになって上から孝介をレンズ越しに覗き込む。言わずとも彼は察し、上を向いてくれた。
 ――パシャリ。
 孕みそうなほどの熱い視線で性器を露出する孝介が記録された。その出来に満足し、陽介は二度、三度とシャッターを押す。待ちきれないと震えている彼の欲に自身を擦り付け、悪戯に肌を触れさせながら。
「陽介」
 焦れた声で呼ばれたかと思うと、大きな手が伸びて来てカメラを奪われた。そのままシーツに縫い付けられ、猛った男のものを突き入れられる。異物感と、それを上回る幸福、快楽。己の全てを孝介に暴かれている。支配されている。恍惚と、狂おしいほどの独占欲、そしてやさしくしたいという場違いなほどの情が綯い交ぜになり、息が苦しい。これが愛なのだろうか。好きなんて言葉だけでは伝えきれなくて、陽介は誰よりも大事な恋人の背中に腕を回した。
「っ、陽介。ごめん、辛いだろうけど、爪立てないで」
恋人との情事の証は嬉しいが、撮影には支障が出る。心底申し訳なさそうに言う孝介の頭を抱き込み、陽介はこくこくと頷いた。
「わ、かって、るっ、あ!っん!お前だって、痕、付けんな、よ」
「気を付ける。その代わり、舐めさせて。体中」
 これが終わったらね、と腰を使いながら微笑まれ、陽介はぽろぽろと涙を零しながら首を横に振った。自分を愛しすぎている目の前の男は、やると言ったら本当にやる。それこそ、足の爪先からつむじまで余すことなく体中を舐め尽されるだろう。本気の拒絶を感じ取って、孝介は「残念」と反省していない声で呟いた。
「じゃあ、先生に、オレ達が抱き合ってるところ、撮ってもらおうか。陽介がどんないやらしいカオしてるかよく分かるよ」
「っ、ナニ、言って…!っ、ひっ、ああ!!」
 ぐり、と一番感じるところを切っ先で抉られ、同時に前を強く刺激されて、陽介は二度目の絶頂を迎えた。少し遅れて腹の中で孝介が弾けたのを感じた。

 ずるり、と萎え切らない男のものが胎内から抜けてゆく。ゴムを付けなかったため直接叩きつけられた精液が、陽介の後から溢れ出した。体を震わせていると、パシャリ、とシャッターの音。のろのろと顔を上げれば、子供のように無邪気な顔で笑う孝介がいた。
「陽介、自分のとオレのでぐちゃぐちゃ。すごくいい。ね、もっと撮らせて」
「……いーよ」
 結局、自分は彼に甘いのだ。手を伸ばすと恭しくキスをされ、またパシャリと音がする。カメラの瞬きはまるで孝介の囁きだ。鬱陶しいくらいに好きだと、愛してると、もっとよこせと主張してくる。だから陽介は望まれるままにその体も、心も差し出した。

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